箱館戦争異聞三部作

  • 2013/10/09(水) 00:30:39

以前お話した『箱館売ります』

筆者・富樫倫太郎氏には

土方の登場する作品が三作あるんですよ。

名付けて「土方歳三 箱館戦争異聞三部作」






その中でルンちゃんが最も好きなのが、

二作目にあたる

松前の花(上) (下) [ 富樫倫太郎 ]
   〜土方歳三 蝦夷血風録〜 


なんですよね





なぜ好きかというと、この作品には

私の好きな人物3名がメインに登場しているからです。

そのうちの1人は、もちろん土方歳三です。






そしてあとの2人はといえば、

人見勝太郎と伊庭八郎ですよ。





タイトルに「松前…」ってあるくらいですから、

箱館政府の松前奉行だった人見勝太郎が登場するのは、

不思議じゃないかもしれませんね





そして伊庭八郎も人見勝太郎と同じ遊撃隊なので、

その絡みで登場しているというわけです






さて、物語はその3人がすぐ登場するかといえば、

そんなに単純でもありません。

最初に登場するのはまったく別の人物です。






松前にある和菓子屋から物語は始まるんですよね。

和菓子の餡作りにこだわる小野屋の藤吉という人物が登場します。

じつは箱館政府が、隊の移動中に携帯するパンを、

なぜか和菓子屋藤吉に注文するのです。

(和菓子屋だから、パンなど作ったことないのに…)






まあ、その理由は物語を読んでいくうちに、わかるんですけど。

実際にパン作り依頼の話はあったらしいですよ。

(よくは知りませんが)

その事実を物語に絡ませて、物語は展開していくのですよね。

(小野屋藤吉は最後まで絡んでいきます)






3人が一緒に登場する最初の場面は、蝦夷地平定の祝賀会です。

土方が好きでもないワインを榎本にススメられ、

舐めるように飲んでいると、フランス人ブリュネーがやって来ます。

そして奇妙な会話をしているところに、人見と伊庭が現われます。






そこでの会話が面白い

読んでいると彼らの様子が手に取るようにわかり、

自分もその会場にいるような気分になっていきますよ。






また、この物語には、松前藩の重臣だった山下雄城の娘、

蘭子という女性が登場します。

この女性が物語のヒロインでもあり、

3人にも深く関わっていくのですよね。

ある意味、土方の命の恩人でもあります。







彼女には目的があり、

そのために箱館政府に協力するのです。

しかし彼女は病に冒されていて、

目的を遂げることもままならない。





そんな彼女を見て、土方は

「忘れた方がいい」と、はっきりと告げるのですが…






後半は、いよいよ明治政府軍が上陸し、

本格的な戦争が始まります。

その後半での各場面がいいですよ

人見と伊庭との会話、戦いの場面、そして蘭子のとった行動。






特に蘭子が、ある人物に託した

印籠の中身を知ったときは、

彼女の気持が痛いほどによくわかり、

涙を流さずにはいられないのでした。






「土方歳三 箱館戦争異聞三部作」とはいいますが、

どの物語も1作完結になっています。

それに、どれも完全に独立した話なので、

この「松前の花」から読んでも、大丈夫です。






特に「松前の花」は、

女性が共感しやすい作品だと思いますので、

女性の方にぜったい読んで欲しいです。






最後にもうひとつ






この物語には下国東七郎が登場しています。

下国東七郎とは、永倉新八が戦争の後、

江戸で帰参を願い出たときに受け入れてくれた松前家老です。






また両国橋で、新八が鈴木三樹三郎と出会ってしまい、

その後、三樹三郎とその仲間につけ狙われた時には、

新八をかばって自宅に匿い、松前に逃がした人物でもありますよ。






物語に彼の名前が登場したときに、

そんな彼の経歴を思い出しましたが、

ここでの彼の扱われ方に、チョッと驚きました。





さて、どんな扱われ方なのでしょうか?

その辺りも、どうぞ確認してみて下さいね。


松前の花(上) (下) [ 富樫倫太郎 ]


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