歳三奔る

  • 2009/10/13(火) 10:03:31

このところ、甲府づいているルンちゃんです。

今日もそれに関連しているといえば、

いえる話かもしれません




じつは最近読んだ新選組本なんですけど、

視点がチョッと面白かったんですよね。






題名から察すると、

土方歳三が主人公のように思えますが、

近藤勇と土方歳三の両方が主人公のようにも思えます。






書き出しは、

近藤が墨染で高台寺党に撃たれる少し前から。

でもメインは甲陽鎮撫隊のお話なんですよ

それが、こちらの本です。






歳三奔(はし)る 〜新選組最後の戦い〜
江宮 隆之著/祥伝社文庫








よくある新選組物語は、近藤たち試衛館の連中が

上洛して新選組として活躍し、斜陽を向かえた後に

函館で土方が戦死するところで終わります。






または、池田屋事件前後から

歳三戦死までが一般的なんですよね。






でもこの物語は、

甲府城の重要性について、まずしっかりと書かれていて、

それにより近藤が、甲府城に興味を抱き始めるという

心情の流れから描かれているのです。







甲陽鎮撫隊が突発的なものではなく、

近藤なりに情報を集め、ほぼ決まってからも

土方が「本当のところ」の部分を

勝海舟に確かめに行くと言う、

すごく丁寧な描き方をしているんですよね。






そして甲陽鎮撫隊を結成し、

江戸から甲府に向けての隊の進行、

新政府軍の動き、そして決戦の様子も、

こと細かく書かれています。






じつは著者の江宮隆之氏は山梨県のご出身で、

土地がら得た細かな情報と、

豊富な資料を参考にしながら、

独自の視点で新選組と甲府城をつないでいるのです。

(地元人が書く地元話はやっぱり説得力が違う^^)







それが「なるほど〜」と思わせるような、

「本当にそうだったのかも」と感じさせるような

物語になっていて、けっこう面白かったんですよね






ここで登場する近藤と土方は、

「ふたりがいればなんでもできる。

 反対にどちらかが欠けると駄目だ」


とお互いに思っています。






鳥羽伏見の戦いでは怪我のため近藤が、

甲府の戦いでは援軍を頼みに行き不在だった土方が、

欠けていたために負けたというわけです。






この物語の近藤は、

土方のいいなりになっているような人物ではなく、

言うべきところではビシッと言い、

ぐいぐいみんなを引っ張っていく、

頼もしい人物として描かれていますよ。





それゆえ土方も、近藤には一目置いていて、

でしゃばるような行動は取っていません。

(いつでも近藤に丁寧語で話します^^)







甲府城への進軍が何故遅れてしまったのか?

近藤なりの理由があるのですけど、

その誤算ゆえの後悔と、戦意喪失が

後の近藤の運命を決定づけます。





その後は史実通りの展開ですけど、

やはり読み応えがあるのは

甲陽鎮撫隊の部分になるでしょう。





もし甲陽鎮撫隊について、いまひとつ

よくわからないとあなたが思っているのなら、

このお話はフィクションではありますけど、

きっと、「なるほど〜」と思ってもらえることでしょう





どうぞ甲陽鎮撫隊の物語を

楽しんでみて下さいね


歳三奔る 〜新選組最後の戦い〜
江宮 隆之著/祥伝社文庫

お手軽文庫本ですよ〜^^




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