河上彦斎と土方歳三

  • 2012/03/15(木) 13:36:47


河上彦斎(げんさい)といえば幕末の暗殺者、

佐久間象山を暗殺した人物といえば、わかりますよね。

薩摩の田中新兵衛や土佐の岡田以蔵と同様に、

「人斬り」の異名を持つ「人斬り彦斎」のことですよ。





最近の話題ですと、「るろうに剣心」の

剣心のモチーフとなったのが、彦斎だそうですね。

この彦斎、土方歳三と妙なつながりがあるのです。





こちらのブログで以前に、

土方歳三の辞世の句(和歌)と吉田松陰の和歌が、

すごく似ているというお話をしました。

過去記事 ⇒ 「歳三辞世の句」の秘密(?)







どうして二人の和歌があんなに似ているのか

いろいろ想像してみましたけど、実はもうひとり、

似たような和歌を詠んだ人がいるのです。





それが河上彦斎なんですね。(つまり、和歌つながり^^)

では、どんな感じなのか。

歳三の和歌をおさらいしながら見てみましょう




たとひ身は 蝦夷の島根に朽ちるとも 魂は東の君やまもらん

(よしや身は蝦夷が島辺に朽ちるとも魂は東の君やまもらむ、とも) 





はい、こちらが土方さんの和歌でした。

もう充分ご承知ですよね

そして、吉田松陰の和歌の方はこちらなんですよ。





身はたとひ 武蔵の野辺に朽ちぬとも 留め置かまし大和魂





どうです?  似ていますよね。

今度は河上彦斎の和歌です。





たとひ身は 夷の国に朽ちぬとも 吾がみよしのの花は忘れじ






内容は違いますけど、語彙や文の並びは

とてもよく似ていると思いませんか? 面白いですよね。

では彼らに、なにか接点はあったのでしょうか?

(ここからは、私の勝手な推察です^^;)





河上彦斎という人は、人を斬ることに抵抗を持たない、

「近づくと怖い人」というイメージがあります。

でも実際の彦斎は勉学に励み、和歌もたしなむ

繊細で観察力に優れた人だったようです。

そしてこの人が師事していたのが、宮部鼎蔵なんですね。





宮部といえば、池田屋事件で新選組の襲撃にあい、

命を落とした人物です。彦斎は宮部と松田重助のために

墓碑まで建立したそうです。





宮部鼎蔵は吉田松陰と友好があり、

共に東北周遊に出かけて、会津では

清水屋旅館に泊まっています。

(その数十年後、歳三も泊まっています^^)





河上彦斎の作った和歌が、吉田松陰の和歌に似ているのは、

宮部鼎蔵つながりゆえなのかもしれませんね。

他にも彦斎は、長州とも関わりがあったので、

そちら経由も充分考えられますけどね

(あくまでも推察です。あしからず…)





ところで、河上彦斎と歳三(というか新選組)とは

少なからぬ因縁を持っています。

先の池田屋事件で、宮部鼎蔵を倒したのは新選組ですし。





そして、佐久間象山を暗殺したのは彦斎ですが、

象山の息子が敵討ちのために入ったのが新選組ですよ。

その絡みで新選組側も彦斎の捜索をしていたことでしょう。





そんな仇敵みたいな二人が、「たとひ身は…」

という同じ語彙で始まる和歌を作っていたなんてね。

なんだか不思議で、面白いです。


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この記事に対するコメント

はじめまして!

こんにちは。いつもブログ拝見しています! るんちゃんさんの文章はいつも「幕末愛」が感じられます。
今回、幕末の歌、ということで、つながりがあるかな〜と思い、書き込みさせていただきます。
実は明日、「泣きうた」という本をメディアファクトリーさんから出させていただきます。以前、「幕末女子」という本を一緒に描いたししゃも歳三さんと幕末もの第二弾です!
今回は辞世の歌にこだわって、ししゃもさん入魂の漫画を掲載してあります。
書店でみかけたら手にとってみてくださいまし。

はい、探してみます^^

いまがわみくさん、
訪問&コメントありがとうございます!

「幕末女子」読ませていただきましたよ^^
思い当たる場面がいっぱいあって、もちろん私も幕女ですね♪

新しい本が発売されるのですか。
また、ししゃも歳三さんの漫画が見られるのですね。楽しみ〜^^
書店に行って、早速探してみますね。
情報ありがとうございました。

どうぞまた、ブログにもお立ち寄り下さい。
これからも、よろしくお願いします^^

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